糖尿病を自力で改善したいあなたのための完全マニュアル

糖尿病の薬について(5) DPP-4阻害薬

5. インクレチン関連薬(DPP-4阻害薬)

 

日本では2009年12月に発売された新しいタイプの経口血糖降下薬です。

 

以前からブドウ糖を経口摂取した場合と静脈注射した場合では、経口摂取した場合のほうがインスリンの作用が高いことは知られており、消化管の中にインスリン分泌を促すホルモン(インクレチン)が発見されました。

 

しかし、インクレチンはDPP-4という酵素により速やかに分解され、数分で効果が消失してしまいます。

 

そこでDPP-4の働きを阻害することによってインクレチンの働きを持続させ、インスリン分泌を促すDPP-4阻害薬が開発されました。

 

●代表的な製品名:シタグリプチン(ジャヌビア、グラクティブ)、ビルダグリプチン(エクア)、アログリプチン(ネシーナ)、リナグリプチン(トラゼンタ)、テネリグリプチン(テネリア)、アナグリプチン(スイニー)

 

●薬の効果や特徴
DPP-4阻害薬は小腸で働きます。インスリン分泌を促すホルモンであるインクレチンの働きを持続させる薬です。

 

インクレチンの働きは血液中のブドウ糖の量に依存しており、高血糖の時だけに作用しますので、DPP-4阻害薬では低血糖になることはないとされています。

 

2型糖尿病に対する第一選択薬として世界的にも処方が増えています。

 

また副作用としての体重増加もないとされています。

 

血糖降下以外にもグルカゴン(インスリンとは逆に血糖値を上げる働きをするホルモン)分泌抑制、膵β細胞保護・増殖作用があり、新たな糖尿病薬として注目を浴びています。

 

また最近の研究ではSU薬を服用する患者に比べて膵癌リスクを上昇させないという研究結果も発表されました。

 

日本人はインスリン分泌不全型(やせているのに糖尿病になりやすい)の患者が多いためDPP-4阻害薬の効果も高いのが特徴です。

 

●副作用
現在のところ特に大きな副作用は報告されていませんが、新しい薬のため、長期投与によって副作用が起こる可能性もあります。

 

またSU薬との併用は低血糖のリスクに注意する必要があります。

 

次はこちら
糖尿病の薬について(6) SGLT2阻害薬など